今日はとても寒い一日‥の埼玉南部です。 こちらは昨日の近所の川の様子ですが、相変わらずのニゴリ。今日はもう少しニゴリは取れていましたが、工事は3月まで続くとのことで、ログサーモンことマルタウグイの遡上が気がかりです。 以前は冬の川歩きといえばトリ部こと鳥観察でしたが‥今年はイノシシの足跡を見つけて以来(詳しくはこちら)、動物の足跡探しばかり。 イタチの足跡を見つけることができました。 足跡探しとは、その場所の時間をさかのぼること。私はイタチの姿もこの川で観たことがありますので、足跡を観察するだけで、イタチが川沿いをちょこまかと歩いている様子をありありと想像することができます。 そんな楽しみがてら、川を歩いていると、昨日はこんなものを見つけました。 土の器の欠片です。 薄さは5mmほど。写真はありませんが、裏側は焦げたように黒くなっていました。 もしや‥土器? ドキッとして周囲をさらに探してみると‥ こんなのや‥(植木鉢?) こんなのや‥(これも鉢か?) こんなのが、そこかしこに‥。 さらには‥ こんなのや‥(急須?) こんなのや(ナイフ…) こんなのも‥(表には○○大学陶芸倶楽部と書かれてました) まあ、最初のひとつ以外は古くても昭和‥ぐらいなものでしょうが、なにせこの川のこの場所は、今から3000年ほど前までは海の中。近くには縄文時代中期(3500年前ごろ)の縄文遺跡がごろごろ出てくる土地ですから、何かのはずみで縄文土器が出てきても不思議ではないと思うんです(注:基礎知識、ほぼゼロです‥)。 温暖化が目立つ昨今ですが、縄文時代は今よりだいぶ温かな時代だったようで、東京湾(中央やや左)や霞ケ浦(右上)も御覧の通り。海の水位が現代よりも数メートル高く、7000年前をピークに現在の内陸にまで海が伸び、この川も海の底だったというわけです。 弓矢でイノシシやシカやカモを狩って、丸木舟を浅瀬に滑らせスズキやマダイを釣り、ヤマトシジミやドングリやクリを拾って生計を立てていた時代。 現代のこの川の隣に広がる田畑のその向こうの高台で、そんな生活が営まれていたというのです。 ですから昨日も今日も少しだけ‥ そんな時代の欠片はないだろうかと‥ 捜し歩きました。 うーん‥縄文‥ではないか? 風合いはいいんですけどね。
鳥を探していたころは、胸を張って颯爽と川を歩いていたワタクシですが、足跡に気が向きはじめてから、少しずつ、歩く背中が曲がり、歩みも遅くなってしまいました。まるで人類の進化図を逆回ししたように‥。 ホモ・サピエンスからアウストラロ・ピテクス、さらに原始的な猿人へ‥。 そしてついに‥グレーのダウンを着た、傍目には極めて怪しい四足歩行にまで退化した猿人が、とっておきのひとかけらを手にしたのです! こ‥これは! 裏面はこんな感じ。厚さは7~8mm。 どーかなぁー? また探してみたいと思います。〈若林〉□
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