立春だというのに、寒いですねー。
さて。前回に引き続き、もうひとつだけ鳥の話を。
川で釣りをしていると、どうにもやっかいな鳥がいるんですね。
こいつらです。 これはカルガモですが、まあ、カモの類ですね。アヒルとかガチョウとかも含めて。
こいつらは、なぜか釣りをするのに絶好の場所に陣取っているのです。 正直、どいてもらいたい。 でも、彼らにもそこにいる理由がありますから、そう簡単にはどいてくれません。
でも、脅かしちゃだめなんです。
鳥でも魚でも野生動物って、急にこっちが近づくとバッと逃げますよね。 カモなんかも、オイコラあっち行け、なんて気を急かして驚かしてしまうと向こうも慌ててドババババッ!! なんて水面でバタついて逃げていくわけですが、水中の魚にとって、これはまずいと思うんです。水上の様子をうかがって危険を察知しますから。
そんなときは、そーっと近づいていくんです。 すると、たいていのカモは、そーっと一定の距離を保ちながら離れていきます。 もちろんこっちのことは意識していて、嫌なプレッシャーを感じているとは思うのですが、慌てて逃げるまでには至らない状態。 「ゆるい圧力」とでも言いましょうか。 カモに限らず、ゆるい圧力をかけられた動物は、目を合わせたりそらせたりしながら、そーっと離れていくでしょう(ちなみにクマとかの場合は知りません。なついたネコとかは近づいてくると思います)。
私はときに水中撮影なんかもするのですが、イワナなんかを撮影する場合は、わざとこの「ゆるい圧力」をかけて一度岩陰に魚を追い込みます。一度隠れさせておいて、その間に水中に自分で入ったりカメラをセッティングしたりして、あとはジッと出てくるのを待つんです。 いきなりザブンとか入ってセッティングしようとすると、そこにいるイワナはメチャ慌ててしまい、そうなると1時間待っても出てきません。でも、ゆるい圧力をかけただけならば、30分も待てば岩陰から出てきてくれるので、この習性を利用するんです。 で、鳥ですが・・ どうしても釣りをしたい場所にカモが居座っていた場合、そこにルアーを投げればカモは逃げるはずです。逃げるのですが、慌てて逃げるもんだからドバババッと・・・。 それは避けたいところ。 そんなときは、魚を釣る前にまずはカモに「ゆるい圧力」をかけていくんですね。
こんな感じに。
釣り人を囲った赤い丸は、圧力です。釣り人の前方、ルアーを投げ入れたい中洲の中央にカモの群れがいます。 ①の状態のままだと、少し上流には逃げますが、また流れに乗ってすぐ戻ってきてしまいます。なのでいったん②の場所まで行って、横からゆるい圧力をかけてカモを中州から押し出して、③ゆるい圧力をかけながら少しずつ誘導して、④下流へと封じ込めると・・。
結構大変なんですよ。
苦労してカモを誘導することができたと思ったら、また別のやつが上流からクワクワ・・とか流れに乗ってやってきたりして、釣り人に立ちはだかるわけです。□
|
Pingback: RIVER-WALKブログ【鳥を見る】 | RIVER-WALK
Pingback: RIVER-WALKブログ【トリとの距離】 | RIVER-WALK