今日も南埼玉はよい風が吹いておりました。 微妙に肌寒かったのですが、明日はきっと〝肌を撫でる風〟がくると思っております。 感じられるケースとしては、春の嵐的な風が吹いた後の吹き返しの冷風が温まるタイミング、ですね。 そして、そんな気候を引き起こす前線通過のタイミングで、今年も北上川水系にサクラマスを狙いに行って参りました。
サクラマスと、その釣りにつきましては・・・こちらをご参照ください。 サクラマスの回遊と産卵遡上については・・【RIVER-STORY#01秋、サクラマスを眺めて】 サクラマスの釣りについては・・【吉村昭とサクラマス】 昨年の私のサクラマス釣りについては・・【4年目のサクラマス】
さて。 そして今年・・。 スプーンは18~24gを各種。こちらは一応の一軍。一番右側のテッペンスプーン18gは、私の過去、唯一のヒットルアーです。 フックはアジ針の16号と20号が中心。例年は自分で新品を手巻きするのですが、今年は時間がなく、代わりにここ数年、使ってはダストボックスに移していた針をシャープナーで研ぎました。 他にもまだまだ・・ 結構、たくさん持っていきます。 ミノーもたくさん。写真にはありませんが、今年はヒフミクリエイティングのクラム100をちょっと使いこんでみたいと思っているので、それも数本用意。 ちなみにロッドはダイワ/ネイティブトラウト802ML、リールはシマノ/エクスセンスC3000M、ラインはPE1号にフロロリーダー20ポンドとなります。 準備万端、さあ行くぞ!・・と思っていたところに、お世話になる釣り人から連絡が。なんでも今年は暖かいため雪シロ(雪解け水です)が降りてくるのが早く、そもそも水量が多いうえ、しかも雨予報、さらには岩手県内のダム湖の放水も予定されているとかで、もしかしたら濁流でまったく釣りができないかもしれないというのです。 「誠に言いにくいのですが、そんなときのために、どうでしょう・・ナマズのルアーなども持ってきていただけたら・・」 と、言うわけで・・ こちらもひと箱忍ばせました。 それにしても、北上川は長い川なので、釣りをするのは宮城県の河口から数キロのあたりなのですが、遥か250㎞も上流のことまで気にしなければならないのです。 ひとり、ハンドルを握り片道400㎞。途中で一度だけサービスエリアに入り、 真夜中にこんなのを食べ、 眠気覚ましのカフェイン仕入れるつもりがこんなCDを買い、 結構すんなりと到着。雨がパラパラ、風がビュービュー吹く宮城県へ。車中泊前のハイボールは半分も飲めず。
さておき。 釣りは、毎回思いますが、素晴らしいものでした。 これは釣れても釣れなくても。 この水面を隔てた水の中には、オホーツク海まで行って戻ってきたサクラマスたちが泳いでいるんです。 高知県の浦戸湾で竿を振ったときにも同様の喜びを覚えましたが(こちらはアカメ、という魚の生息地)、もうこうなると釣れる釣れないじゃないんですね。軽い興奮がずっと続いている状態で竿を振ることができるんです。 そして毎年、お世話になっている釣り人とその仲間たちとの共有感。 場所選びは、この川での釣り歴25年とか30年とかいう彼らにお任せをしているのですが、その場所選びにも根拠がちゃんとありまして、それを聞かせてもらいながら一緒に推理している感覚。 サクラマスは遡上魚ですから、海からやってきた彼ら(大半は雌なのですが)には行く先があるのです。数百km先の山奥の清流まで。 そんなサクラマスがどのタイミングで海からやってきて、どんな要素をもって動きのルートを定め、さらにそれらがどんなタイミングでルアーを食うに至るのか・・。 あくまでも予測の域は出ませんが、そんな予測を積み重ねて、少しでも確率を高めていく釣りなんです。 最後に釣れたのは4年前。 今年は5年目のサクラマスです。 そのとき、それまで射していた太陽の光が雲に隠され、涼しい風が北からピューッと吹き水面がさざ波立ちました。濃厚な変化の気配を感じ取ることができました。これが自分的にはちょっとうれしかった・・。
早くも一年後が楽しみです。〈若林〉□
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